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はうとぅ独占インタビュー
〜指導者たちが語るカンボジアという国〜
HE. Sou Phirin (スー・ピレン)
シェムリアップ州知事

シェムリアップ州、アンコール遺跡と観光開発と、人材育成
シェム
リアップ、ここはアンコール王朝栄枯盛衰の地。カンボジアの内戦終結を以って、世界各国から観光旅行者が訪れる荘厳なる世界遺産の地。日本からの観光旅行者数も年々増加し続け、年間来訪者数が20万人に届くところまで来ているシェム
リアップ州。仏領時代に建設された街並みと、需要に伴って拡大していく町の景
観の中で再び繁栄し始めた、カンボジアの観光産業を支えるシェム リアップ州のスー・ピレン知事に、お話しを伺いました。
Q1. 本日は大変お忙しい中、時間を割いて頂きありがとうございます。先ず、知事の経歴を教えて下さい。
A1. タ ケオ州に生まれ、現在55歳です。ポルポト政権が終わり、ヘン
サムリン政権が誕生した1979年から公職に就き、集落長、村長、軍長となり、そして青年長を1981年から1983年まで務めました。その後1984年から1990年までの6年間はタ
ケオ州の副州知事の職務に就き、続けてタ ケオ州知事に任命され1999年まで務めました[1992年9月PKO(国連平和維持活動)に参加した日本の自衛隊が赴任した地がタ
ケオ州であり、その際に州知事を務めていた]。2000年から2004年まではコンポン チナン州知事を務め、2005年は再びタ
ケオ州知事を経て、2006年からシェム リアップ州知事に任命され、現在に至っています。
Q2. シェム
リアップは世界遺産であるアンコール・ワット、アンコール・トムを始め、アンコール遺跡群を多く有していることから、観光を最大の産業とする州です。日本からの観光旅行者の数も年々増えていると聞いております。
観光産業の分野における、シェムリアップ州の現状を教えてください。
A2. ご存知の通り、我が国は長く続いた内戦を終結させた後、1993年5月、1998年7月、2003年7月の3回の総選挙を経て、フン
セン首相の政策の下、今の治安と平和を得ることができました。
シェム
リアップ州にあるアンコール遺跡は、ユネスコ世界遺産として登録されており、日本、フランス、中国、ニュージーランド、アメリカ、オーストラリアなど多くの国々から遺跡の保存修復の協力を得ています。アンコール遺跡の周辺には、豊かな森林も多数残っており、自然環境も素晴らしいので、観光客の皆様には文化遺産と自然の両面から寛いで頂けることでしょう。
シェム
リアップの住民はクメール文化の象徴であるアンコール遺跡とともに暮らしているので、訪れる観光客の方々にいつも笑顔で接するように指導しています。そうすることで観光客の皆様がシェム
リアップに親しみを持ち、心から楽しんで滞在して頂ける。そのおもてなしの心を大切にする事が、年々増えて来ている観光客の皆様に憩いと安らぎを与え、更なる観光産業の発展に繋がって行く事だと考えています。
シュム
リアップの上水道の設置、舗装路の拡張と修復などの社会資本の整備は日本からの援助などによって行われておりますが、内外の民間投資によってホテル、ゲストハウス、レストラン、お土産物屋などの観光産業に欠かせない施設が作られています。現在、ホテルは1つ星から5つ星まで全部で91あります。ゲストハウスは178。レストランはホテル内のものを除き、小大合わせて93あります。ナイトマーケットも出来、ここは観光客で朝の5時まで賑わっております。そうした様々な施設があることによって、2006年には内外の観光客約140万人
を受け入れることが出来ました。そのうち海外からは90万人で、アジアの国からは主に日本、 韓国、中国からのお客様が多く来られています。
又、観光客の皆様に喜んで頂ける様、品質を向上させた土産物を開発し、生産に携わる者、観光ガイドやホテルマンになるために語学や文化知識の習得に励んでいる若者など、みんなで力を出し合って観光客の皆様をおもてなししようと思う事が大切で、その成果としてシェム
リアップ州民の生活も豊かになっていく筈で、事実、年々向上して来ている事がその成果の現われだと思います。
Q3. シェムリ
アップの課題と計画など、知事が考えておられることをお聞かせ願います。
A3. 観光産業対策として、第一に欠かせない事は、お客様に安心して滞在して頂ける様に、治安を守る事でしょう。幸いにして、シェム
リアップは物騒で危険なところとしてのイメージでは捉えられていませんが、外国人旅行者が全く被害にあっていない訳ではありません。より一層の治安対策を講じていきますが、観光客の皆様も不愉快な思いをしないように、十分に注意し、用心して下さい。
そして第二にサービスです。今後益々増えていく観光客の皆様に喜んで頂けるサービスを提供していかなければなりません。残念ながら、まだ観光ガイドや観光関連の施設でサービスがあまり良くないところがあります。お客様は神様であると思い、喜んで頂くにはどう接すればいいのか。そう、お客様に接するには道徳をもって接していかなければならないのです。それには教育が必要であり、道徳、サービスを各ホテル、ゲストハウス、レストラン、ガイド、ドライバーなどに教育していかなければなりません。教育することによってお客様が安心して、喜んで頂けることになります。ここシェム
リアップの住民はアンコール時代の高い文明のあったところに居るのですから、高い文化の習得が必要です。ここに来られるお客様は文化の観光に来られるのですから。
そして、将来的にはもっと観光、見学の場所や、娯楽施設を広げていかなければならない、と考えています。そうすれば、もっとゆっくりと長く滞在してもらえるようになるでしょう。しかし、長く滞在してもらうには、負担を軽くする為に価格を見直していかなければならないでしょう。道路ももっと拡張し、市内、市外にも整備し、観光を終えて空港まで行くのに渋滞などで退屈な時間を過ごすのではなく速やかに行けるようにすることが大事だと思います。
現在、シェム
リアップ市街地を直径60kmの地域まで拡大する計画があります。その為には投資家の協力がなければなりません。それに伴って、専門知識や人材育成も必要です。開発と人材育成によって、新たに多くの雇用機会も生まれていくでしょう。それだけではなく、専門知識を持つことによって、外国へと視野が広がることで国際化していけば、シェム
リアップ州の発展にも繋がっていくでしょう。その経済効果は、アンコール遺跡や文化の保存に貢献するとともに、州民の暮らしを豊かにしていく事でしょう。そのような政策を立てていきたいと思っております。
Q4. シェム
リアップの発展、文化的向上には道徳教育、人材育成が一番の鍵であるというお話ですが、外国から人材育成に対する投資は何か海外から行われているのでしょうか。
A4. 今のところ観光地ですから、観光に対するインフラ整備、ホテルやレストランの投資が殆どで、他の産業や農業、人材育成への投資は多くありません。
Q5. 先程、長期滞在し易い様に価格を見直していかなければならない、とのお話でしたが、価格体系をある程度下げていかなければならないと知事自身は考えておられるのでしょうか。
A5. 例えば、現在のカンボジアの電力は発電機で賄われており、十分な安定供給を行えていない上、高コストである為、電気料金も高いのが現状です。供給不安から、ホテルは各自発電機を備え、自家発電に頼らなければならず、同様に高いコストを支払わなければなりません。年毎に増え続けている観光客数に合わせ、電力需要も膨らむ一方で、それを賄う為に隣国タイから送電線を引き、電気を輸入することが決まっています。そうすれば、安価で十分な供給を行う事が出来、電気料を下げる事が出来ます。電気代は全ての産業に影響しますから、全てコス
トを抑える効果が期待できます。又、シェム
リアップで消費される野菜や肉などの食品の多くは輸入に頼っており、価格に運送費が掛かっています。ですから今後、国内で供給できるようにしていかなければなりません。
シャルルドゴール通りに設置された信号機の前にて
もうひとつは観光ガイドのコミッションの割合が高く、ホテルやレストランの価格に上乗せするようなことがなされている。この点も見直していかなければならないと思っています。カンボジアの物価は高い、とのイメージを持たれ
てしまう事で観光客が減少すれば、カンボジア政府にまで影響が出てしまいます。ホテルやゲストハウス、レストランのオーナーと話し合って対策を講じ、お客様が被害を受けないようにちゃんとしてもらわなければなりません。不当なことは許されないでしょう。
適正価格を知らない外国人に法外な価格を請求すれば、すぐに観光客や在留者の間で噂になります。そういった噂話がでないような素晴らしい観光地を実現してほしい。それは、知事のお話の中の道徳、文化の教育から育まれていくことでしょうから、是非頑張って頂きたいと思います。
最後に読者へのメッセージをお願い致します。
現在、私は選挙を控え非常に忙しい中ですが、日本の皆様に思いを伝える事が出来て大変嬉しく思います。日本とカンボジアは友好関係にあり、また、日本は見返りを求める事無く、カンボジアの発展のために色々な協力をして頂いております。
日本の皆さん、そして世界の皆さんシェム リアップに寛ぎに、そして調査、観光に来て下さい。このカンボジアの、シェム
リアップの、アンコールの光を浴びてみて下さい。カンボジアの国民は本当に喜んで歓迎します。健康と治安は守られていますからどうぞ来て下さい。
国道6号線に設置された信号機横にて

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